竹内銃一郎のキノG語録

じいじいのぶうぶう つかさん追悼文てんやわんやの顛末2010.07.13

まっこと、わしら爺様には住みにくい世の中になったものじゃ。昨日のお昼に、新聞社からつかさんの訃報が届き、ついては追悼文をお願いしたいと頼まれての。旧知の記者からの依頼でもあったし、ま、この際、つかさんのことをいろいろ考えて見ましょうと思って引き受けたんじゃが。
締切りは今日の午前中、それもなるべく早いほうがというので、わしは老骨に鞭打ち、一睡もせずに原稿を書き上げ、早朝7時に大学に行き、研究室のパソコンでファイル添付のメールを送信したんじゃ。ま、ここでもずいぶん悪戦苦闘したのじゃったが、本当の「闘い」はここからじゃった。
研究室のソファに横になり、仮眠をとっていると、昼過ぎ、記者から原稿は? という電話が入ったのじゃ。エーッ! とわしの驚きはいかばかりであったか。で、向こうからメールを送るから、返信してくれというので、すぐさま返信。と、しばらくしてから担当のS記者からまたまた電話じゃ。届いたがファイルが添付されてないと言うのじゃ。わし、ほんと、泣きたくなってしもうての。ドラボの桂さんに来てもらって、指南を仰いだのじゃ。
そしたらの、早朝のメールのあて先の最後のcomがdomになってたことに気がついての、桂さんが。わしはもう恥ずかしいやら情けないやらで、泣きたい気持ちになってしもうたんじゃ。
いや、この続きは延々あっての。まだメールが届かない、前の原稿が届いた、脱字があった等々、都合7回ばかりがあって、やっと夕方5時前に、この茶番劇の幕は下りたんじゃが。
途中、パソコンは言うこときかんから、ノロマじゃが気持ちの優しいファックスに乗り換えたんじゃが。大学の事務にあるファックスがこれまた新式での、わしには使い方がよう分からんのじゃ。こっちでもまた事務の山田さんに教えを請うたんじゃが、2回目に行った時もまたわけが分からなくなっての。ああ、もうわしは死にたい気分じゃった。
まっこと、今日は長い一日じゃった。といっても、これからまだ、戯曲の個人指導と稽古があるんじゃ。10時に家についたら、今夜こそ戯曲の最後の1ページを書き上げなきゃならんし。持つかの、わしのからだは。

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