竹内銃一郎のキノG語録

ダービーへの道①2011.05.25

今週の日曜は、いよいよダービー。去年は8月公演の本が書きあがっておらず、泣く泣く、泣く泣く、泣く泣く、競馬場行きをパス。今年は行くゾー。必ず勝って帰るゾー。
今年のダービー、いよいよ来るべきものが来た、の感。
なに? いつか日本の競走馬のすべてがサンデー系によって占められるのじゃないか、という不安。 サンデー系? サンデーサイレンスという空前絶後の種牡馬の血が入った馬たちのこと。
日本ではいまでは毎年大体7000頭くらいのサラブレッドが生産されている、と。今から30年くらい前には確か1万頭を超えてたと思うけど。30年で30%減っちゃった。 なぜか。景気が悪くなった。これも原因のひとつ。競走馬は商品だから、作っても売れなかったら生産は続けられない。馬を持つってことは、ま、贅沢な趣味なわけで、そういう趣味を持てるようなひとが一気に減少したわけですね、景気悪くなって。
競走馬の生産減については、他にもいろんな事情がからんでると思うけど、先のサンデーサイレンスという大種牡馬の出現も事情のひとつ。とにかくこの馬、桁違い。サンデーの血が入れば牛でも走るっていうくらいで。だから、当然需要は高まる。需要が高まれば種付け料が高くなる。高くなれば、零細牧場ではサンデーに手持ちの牝馬はつけられない。サンデー以外の種牡馬をつけても、走る走らない以前に、売れない、売れても安くしか売れない。おまけに、サンデーサイレンスを所有していた「社台」には、サンデーの種付けで得た莫大な収入で(一回の種付け料は1千万以上で、10年くらい毎年150頭前後に種付けしてたから、幾らになる?)、世界レベルの優秀な牝馬を買ってサンデーの種付けをする。そうしたらその仔は高く売れる。等々あって。
「社台」のひとり勝ち状態になって、他の牧場が零細なのはもちろん、大手牧場もバタバタつぶれちゃった、と。
で、サンデーは7,8年前に亡くなっちゃって、いまはその子供たちが、種牡馬として頑張ってんだけど、これがまた走るんだ。で、今年のダービーには22頭の三歳馬が出馬登録をしてんだけど、その全馬の父方もしくは母方に、サンデーの血が入ってる。つまり、今年のダービーは、サンデーの孫たちによる文字通り血で血を洗う、骨肉相食む戦いってことになるわけです。キビシーイ!
という話を枕にして、わたしのダービー最終予想とその経過と結果まで、包み隠さずここで記そうかと思います。

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