自らの無知を知る 今年のわたしのベスト32011.12.27
2011年も残りわずかとなった。今日中になんとかMODE用台本「満ちる」を書き上げるつもりであったが、 すまん松本くん、無理みたいです。
あと数枚なんですが ……。ここまで来たら焦ることもなかろう、というわけで。 でも、なんとか年内には仕上げるつもり。
本番は来年3月。開き直るわけではないけれど、いまどき本番の3ヶ月も前にホンを書き上げる劇作家がいるでしょうか。
えらい、ほんとに竹内はえらい!
唐突ですが、わたしの今年のベスト3
①大澤真幸の、「社会は絶えず夢を見ている」を始めとする何冊かの著書。
おかげで、なんとなく「3・11」からわたしが受けた衝撃の概容が分かる。要するにわたしは無能なのだということが。また、学生たちの書く戯曲から対話というものが消えてしまった必然も。
②H・ホークスの、「赤い河」を始めとする何本かの映画。
愚かしいことに、「赤い河」を「帰らざる河」と間違えて、ずいぶん前に見たと勘違いしていた。後者も悪い映画ではないが、申し訳ないけど、比較にならない。画面を終始何千という牛が占めていて、あのJ・ウェインが仇役になる(時間がある)という、驚くべき映画だ。興奮する!
三浦大輔「おしまいのとき」
今年も語るに足る日本の演劇は、岩松さんの「国民傘」と上記のものしかなかった。このブログにも繰り返し書いたことだが。
「大義」だの「信」だの「ミッション」だのを、なに言ってンの、バカじゃないの? とハスに構えて笑っていられた時代は、もうとっくに終わっている。その喪失の哀しみがどうして分からないのか、諸君は。
ここに来てまた、いろんな方がお亡くなりになられた。 森田芳光なんて、わたしより若いから少しショック。でも、悪いけど、わざわざテレビで過去の作品を上映しなきゃいけないほどのタマではないと思うけど。 休みになって暇だっていうひと、黒澤明と森田の「椿三十郎」を見比べてみて下さい。 あまりの違いに笑うはず。また、映画監督ってどういうことをするひとのことを指すのか、その一端が垣間見えるはずです。