竹内銃一郎のキノG語録

わたしの甘さ2015.02.02

イスラム国の人質になっていた後藤氏が殺された(ようだ)。結局、彼は解放されるのではないかとわたしは思っていた。それは、後藤氏を殺しても彼等が得るものはなにもなく、解放すれば、国際世論の彼等への非難が多少なりとも和らぐはずで、損得を考えれば後者を選ぶはずと思っていたからだ。しかし、判断基準に損得を置くという考えは、わたし(たち)のような安穏の日々を送るもののみに許された贅沢なのだろう。彼らの米国及びその同盟諸国に対する憎悪の激しさはいかばかりのものなのか。想像は出来るが、理解は難しい。

幸か不幸か、わたしはこの歳になるまで、殺したいと思うほど、他人に憎しみを覚えたことがないのだ。

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