竹内銃一郎のキノG語録

技術の裏付けがない「気持ち」なんて …2015.09.21

世間は5連休ということになってるらしいが、わたしゃ毎日が休みなので、ピンときません。と言ってもゴロゴロしてたわけじゃない。土曜から今日まで、競馬が3日連続であり、この間ずっと死闘を繰り広げていたのだ。それで今日。ここまでずっと負けてたが、今日の阪神10Rで一発大逆転。ヨッシャーと雄叫びをあげる。ま、勝ったと言っても、学生のバイト代一日分くらいなのですが。

最後に逆転といえば。時間切れ寸前にトライをあげて、強豪南アに勝ったラグビーWカップの日本チーム。いやあ、凄かった。あんなに興奮し感動したのは久しぶりだ。体重100キロを超える男たちが、両チーム合わせて30人、文字通りの肉弾戦(合わせて3tの肉!)を80分(途中休憩はありますが)、途切れることなく続けるんだもの。なんちゅう奴らだ。

戦前、エディHC以下選手たちも一様に、ベスト8が目標だと言っていたが、サッカーのWカップの時もそんなことを言ってたし、何回か前のWカップで、ニュージーランドに100点以上の差をつけられた日本チームが、そんなこと出来るはずないでしょと思っていた。試合が始まってすぐに、五郎丸がPGを決めて3点取った時は、あれ? もしかしたらと思ったが、すぐに南アがトライを決めて逆転。ああ、これでズルズルやられるんだろうと思いきや、抜きつ抜かれつが止まらない。わたしは基本的にペシミストだから、最後は負けると思っていたから、これだけ戦えば十分だと思っていた。それが …。最後のトライが決まって勝ちが決まったときは、うーん、わたし感動で、「ヤッター!」と叫んで、ちょっと涙ぐんでしまいました。NHKの実況アナは号泣しておりましたな。

別にラグビーファンでもなんでもないが、ラグビーは、相撲取りのようなデブがいて、わたしと背丈が変わらない、HBの田中のようなチビもいて、外国籍の選手でも日本代表になれるという、誰でもOKなところが面白いと思っていた。それにしても、まさか南アに勝つとは。日本チームは、世界一の練習量だったという。量のみでなく、詳しくは知らないが、他分野からもコーチを招いたり、半年くらい前だったかTVで、練習中の選手たちの体にセンサーをつけて、体力の消耗度を測ているのを見た。質的にも高度な練習をしていたのだ。

プロ野球も最後の大詰めを迎えている。パリーグはソフトバンクがぶっちぎりで優勝を決めたが、セリーグは大混戦。評論家は最後まで優勝は分からないなんて口を揃えて言っているが、ヴァレンティンが復帰し、そこそこ打つことが分かったから、わたしの戦前の予想通り、ヤクルト優勝で決まりじゃ。

それにしても、うんざりするのは、監督も選手も批評家までもが口を揃えて、「ここまで来たら技術じゃない、気持ちなんだ」なんて言っていること。なんて程度が低いんでしょ。ラグビー・日本チームは南アに「気持ち」で勝ったわけじゃない。先にも書いたような、質量ともに高度な練習量で培った「技術」で勝ったのだ。そもそも、技術の裏付けがない気持ちなんて、絵に描いた餅みたいなもので、屁のツッパリにもならないのだから。

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