竹内銃一郎のキノG語録

佐村河内!2014.02.08

昨日の最終講義、つつがなく終了。受講者50人ほど? 他学科の先生もおられたが、卒業生も含めほぼ女子!
そのあと、大学近くの居酒屋で二次会。ここでも、松本、水沼両先生以外は全部女子!(遅れて卒業生の福谷が来たが)ともに大いに結構。東大阪の降雪5ミリ?
そんなことより、佐村河内守騒動だ。NHKのドキュメンタリーで彼を見た時、多分誰もが感じたと思うけれど、なんて胡散臭いヤツというのが第一印象。名前も「さむら こうちのかみ」だと思っていたから余計に。
黒づくめの衣裳で、長髪、サングラス、それに耳が聞こえず、足元もおぼつかない。これだけでも相当だが、曲が出来ないといって後頭部を壁に激しく何度も打ち付けるなど、ほとんどマンガ・アニメの登場人物ではないか。
アニメ映画の音楽も作曲していたというから(もちろん代作だが)、こういう異様な風体も関係者には容易に受け入れられたのだろう。
いかにもTV業界好み。いわゆる一般庶民の多くも、こういう胡散臭い人物がお好みであることは、得体が知れないのになんだかいつも上から目線のデヴィ夫人だの叶姉妹、あるいはゲイタレントのなどの受け入れられ方を見ればよく分かろう。
彼との関係を18年も続けた代作者の方にはいっそうの興味がわいた。最初は違和感を感じ、性的な関係でもあったのではと思ったが、週刊文春の彼の弁明を読んだら、とても納得がいった。
18年という年月はとても長いように思うけれど、わたしが大学に勤務していた15年は振り返るまでもなくあっという間に過ぎてしまったような気がするし。彼もあるときから、こんなことはもうやめよう、いつやめようと考え続け、実際、そんなことも佐村河内に伝えてもみたようだが、それが聞き入れられず、そんなこんながありながらズルズル18年が経ったのだ。
わたしもよく、来月からはタバコをやめようとか、今週中には部屋の整理・掃除をなどと思いながら、結局はズルズルと無為な日々を過ごしてきたのだ。
だって実際、1月31日と2月1日の間に切れ目なんてないんだもの!
最終講義といったって、まだ入試監督だの卒業式だの、大学でこなさなければいけない業務は残っているし、さらに言えば、大学で知り合った幾人かの人たちとはこれまでと同様に付き合うことになるはずだから、定年退職になるからといって、さしたる感慨もないもないのだ。
大学の時間的制約がない分、多少気持ちが楽になるくらいで、多分これからもこれまでと同様の時間がズルズルと流れ、わたしはそれに流されていくだろう。

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