竹内銃一郎のキノG語録

120%!2014.06.27

今週に入ってようやく体調が戻ったようで、サクサクとはいかないまでも、A級M用の戯曲は順調に書き進められている。といっても、一日かけて3枚(40字×40行)程度だが。
それにしても、回復するまでに三週間余もかかってしまった。風邪は一週間足らずで治り、フツーの生活をするのにはそれで十分なのだが、わたしの場合、ホンを書くには尋常ならざる集中力が必要で、そんな集中力を可能にするには、万全の、というか、120%の体調であることが要求されるのだ。さらに、書き始めから書き終わりまでの約一ヶ月間、そんな状態をキープし続けなければならないので、ほんとにしんどい。
若い頃、というか、ほんの数年前まで、わたしは遅筆で名を馳せていて、関係者諸兄には数々のご迷惑をおかけしたが、今にして思えば、それは書けなかったというより、前述のしんどさを引き受けるのが嫌で、多分、書くことから逃げ回っていた、その結果そうなっていたのだ。
サッカーWカップ、日本は一勝も出来ず終戦。
前にも書いたように、同じグループに入った他チームは、3回戦って1回勝てるかどうかの格上で、だから、3回に1回は勝てる可能性があるのだから、ベスト8も可能でしょって論理で、選手たちも意気込んだのだろうけれど、そう、選手はそれでいいのだけど、しつこいようだが、評論家なんて名乗るひとはそれじゃいけないわけでね。
格上のチームに勝つためには、自分たちのサッカーがどうこうではなく、普段以上の力、それこそ120%の力(=火事場の馬鹿力)を出さなければいけなかったはずで、そのためには個々の選手もチーム全体も、万全以上、120%の体調・状態で大会に臨む必要があったはずだが、スポーツ新聞等によれば、長友を除くほとんどが、体調不良もしくは不安を抱えていたようで、確かに、今年に入って、本田・香川・内田等は、まるで申し合わせたように自分の所属チームでさしたる活躍を見せていなかった。
これで勝てというのはそもそも無理な注文なんですよ。チーム状態を考えれば、ひとつ引き分けたというのは、むしろ大健闘だったのではないか。監督の采配に対する厳しい批判があちこちから聞こえていて、ま、監督と言う立場上、それは甘んじて受け入れなければしょうがないわけだが、ザックへの同情を禁じえない。
それにしても。
今朝のスポーツ新聞によれば、対コロンビア戦のTV視聴率が、関東では50%を超えたらしい。これは驚きだ。年末の紅白歌合戦以上ではないか?!(因みに、関西は35%。熱しやすく冷めやすい関西人!)
この国のサッカーファンは、おそらく数%くらいしかいないはずだから、大半のひとは、日本のサッカーチームではなく、<日本>を応援するために、朝も早よから起きだして、TVに釘付けになっていたのだろう。
この数字、この生真面目さ、この一体感を、どう考えたらいいのか?
生真面目な大半の人々には甚だ申し訳ないのですが、わたし、その時間はもちろん寝てました。だって、一日も早くホンを仕上げなければいけないし、そのためには、前述したように、体調管理に神経を使わなきゃいけないんで。
現在のホンの進捗状況は、全体の25%ほど。今週中に三分の一までたどり着ければ、出来上がりの目鼻もつくのだが、はたして ……?

一覧