竹内銃一郎のキノG語録

昔は「鉛筆で原稿用紙」でした。 全自作データ化に向けて①2017.04.27

今週月曜。元ドラボ・メンバーの河田が我が家にやって来る。新しい住まいの来客第一号。新しい仕事を始めまして …という挨拶がてらだったが、あれこれ話すうちに、同じく元ドラ・メンの丑田が去年から始めた「丑田製作所」の話になり。以前に、元ドラボ・スペシャルメンバー武田さんや、この間会った元ドラ・メン若尾さんからも丑田がゲーム関係の物品を作っていて、という話を聞いていたのだが、それがいったいどんなものかが分からず、そこで河田のスマホで物品の写真を見せて貰うと、Amazon経由で販売している商品のほとんどが「現在品切れ」となっている。ひゅえー、丑田製作所、大繁盛かい!!

これまでわたしが関わった三つの劇団に所属していた俳優は、合計すると40~50人になるはずだが、その半数の男優のうちのおそらく3人に2人が、退団後、元あるいは現社長になっているという、恐るべき事実がある。凄くネ? そしてその「栄光の歴史」を引き継ぐ者として、新たに丑田くんが登場したわけだ。なにはともあれメデタシメデタシ。

「チュニジアの~」の改訂・データ化、遅々として進まず。以前にも書いたが、その作業の大半は「書き写し」でこれが結構しんどいのだ。更に。ある時期からのわたしの戯曲は、かなりの分量の長台詞から始まることになっていて、これもそう。短い台詞の応酬は書き写しも楽しいのだが、長台詞はねえ …。なぜそういう方法をとるようになったかと言えば。まあ、大相撲の仕切りみたいなもんですね。アマチュア相撲は、多分、一回の仕切りですぐに勝負ということになってるはずだが、大相撲が仕切りに3分だか4分だかかけるのは、力士の闘志を駆り立て、観客の期待感を高めるためでしょ、多分。まあ、それと同じ効果を狙ってるわけです。それと事前に、書き出しはこんな風にと決めていても、いざ書く段になるとあれこれ迷いが出て、それが結果として、無意味な引き延ばしになってしまうことも …。「チュニジア~」もその気配があるので、少しスリムにしてみたけれど、でも相当に長い。その長さが観客にとって心地よい時間になれば、こちらの狙い通りになるわけですが。

改めて調べてみると、パソコンで書き始めたのは、2009年にDRY BONESで上演した「ラメラ」以来だから、調子に乗って「全自作のデータ化」なんて花火を打ち上げてしまったが、おそらく未データ化作品は戯曲だけでも50本ほどはあり、この調子でやっていたら、とても5年では終わらないだろう。いや、生きてる間に出来るのかしら?

一覧