竹内銃一郎のキノG語録

騒ぐな、揺れるから。2018.06.26

大阪北部地震から一週間が経過した。そのうち余震がと戦々恐々の日々だったが、今日までさほどのことはなく。ま、天災は忘れた頃にやって来るというから油断は出来ないが、と言って、ではなにをどうしたらいいのか?

今日19時のNHKTVニュースで、30年以内に震度6以上の地震に襲われる確率を地域別に示していた。太平洋側はみな50~80%。80%といったらほぼ確実にあるということだが、30年以内のいつになるのか、それが分からないから、公的機関はともかく、わたしら個人では対応のしようがない。せいぜい揺れを抑える器具を家具にとりつけるくらいしか思いつかない。大地が裂け揺れる前に、わたしの気持ちが裂け揺れる。そんな災害・惨事に見舞われる前に死ねたらいいがと思う気持ちと、そうなった時の<究極的混乱状態>をこの目で見届けたい気持ちと。

言うまでもなく、一寸先のことなど誰にも分からない。専門家と称してTVに登場する輩とてそれは変わらない。北朝鮮・金正恩のここに来ての路線変更など、誰が予想していたか。そして、サッカーW・Cにおける日本チームの健闘も。それにしても。監督・西野に対する評価の見事すぎる手の平返しはどうだ。西野が代表チームの監督に決定した時、賛意を示した<専門家>はいたのだろうか? わたしが知る限り、少なくともネット上ではほとんどが否定的なものだった。それがどうだ。2戦を終えた今では、稀代の名監督のように言われている。わたし同様、普段はほとんどサッカーに関心のない、無知なる野次馬がどう騒ごうとそんな声はどうでもいいが、専門家を自称する方々は、西野、あるいは本田への評価がなにゆえに間違っていたのかを明らかにすべきだろう。セルジオ越後という、日本サッカーに対して常に否定的言辞を繰り返している<専門家>は、日本が強いのではなく、対戦相手の調子が万全でなかったがゆえの結果だと、いまなお自説を変えていないようだが。どうなる? 対ポーランド戦。勝って決勝トーナメントに進もうものなら、勝った勝ったとさらに一層歓声のヴォリュームが上がってうるさいし、負けたら負けたで、やっぱりいつかのオリンピックの二の舞だと、鬼の首をとったみたいに、西野をあげつらう連中もいるだろう、それもまたウザい。

勝とうが負けようがどっちでもいいから、とにかくこんなお祭り騒ぎは早く終わってほしい。この間の震災のために、まだ家に帰れないひとたちもいっぱいいるのだ。たかがサッカーになにを騒いでいるのか。日本が勝てば元気になる? ならねえよ。

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