竹内銃一郎のキノG語録

猛暑下で見た夏の夜(朝?)の夢、なんてクダラナイ!2018.07.31

台風が去って(九州方面にはまだ居座ってる?)またまた猛暑到来。先週あたりは外を歩くと、本来ならば涼しさ=気持ちよさを運んでくれるはずの風が、おそらく苛烈な日差しに加熱したアスファルトのせいだろう、熱風となって下から煽り、5分も歩くと<もういけません>状態になってしまったが、週末の雨のお陰で昨日一昨日は、さすがに熱風は収まっている。むろん、涼風に変わったわけではないけれど。それにしても。

連日のように、TVでは事あるごとに熱中症注意の呼びかけ。それはいいのだが、冷房を使え使えの大合唱には違和感を覚える。ほんの少し前までは、省エネ・節電を前面に押し出し、時々冷房を止めて部屋の窓を開け、空気の入れ替えをなんて言ってたくせに。それから、睡眠時の冷房は体によくないから時間制限をなんて言っていたのが、ここにきて、熱中症対策にはずっとつけておくべきなんて言っている。科学はなべて日進月歩だから、おそらく「今日の意見」の方が正しいのだろうが、なんかねえ。ああまで言われると、家電メーカー及び量販店、さらには電力会社が後ろで糸を引いてるのではないかとか、やっぱり原発は必要だというところに国民の総意を持って行こうとする自民党・政府へのすり寄りなのでは? と勘繰ってしまう。寝る時はもちろん(!)冷房をつけているのだが、熟睡が出来ない。それで最近はよく夢を見る。それもヘンテコなやつを。

わたしは出番を間近に控えた俳優。劇場は、明らかに秘法アトリエを模したものだが、客席と楽屋(?)に挟まれた舞台の狭いこと。舞台と楽屋の間には塀だか壁だか、とにかく両者を隔てるモノがあるのだが、なぜか楽屋と客席は筒抜け。わたしは演出を兼ねているからなのか、楽屋での俳優たちの緊張感のなさに小言を言っている、「客が見てるゾ」と。しかし一方で。気になっているのは自分にはまったく台詞が入っていないこと。なんとか台詞を入れるべく台本を探しているのだが、自分のものはもちろん、ほかの誰も持っていないのだ。それで彼らへの怒りが増して、小言の熱が上がっている。ああ、もう出番! そうだ、相手の台詞を聞けば思い出すはず、それで無理なら、とにかく相手の台詞に「なるほど」「いや、それは …」と適当に返せばいいのだと腹をくくって舞台に出ようとした時、ハタと、ズボンを穿いていないことに気づく。わたしはずっとパンツ一丁だったのだ。どうしよう?! さすがに誰かのズボンを剥ぎ取るわけにもいかず、ええいと上着を脱いでそれを下半身に巻き、いざ舞台へ、というところで目が覚める。

<ズボンなし>から連想される元ネタがふたつある。ひとつは、先週TVで見た、メキシコ山岳地帯に住む凄い長距離ランナーたちの日常を追いかけたドキュメンタリー番組。彼らは上半身を巻きスカート風に布で巻いただけ。それが、日常生活はもちろん、レースに出る時のユニフォームにもなるのだ。もうひとつは、昨日の夜に見た映画「オペラハット」(監督F・キャプラ)。画面で明らかにされることはなかったが、主役のゲイリー・クーパーが深夜、泥酔状態で「自由を我らに」みたいなことを叫びながら、パンツ一丁で歩いてたというエピソードが語られる場面があったのだ。

この夢でドーデモイイコトに気づく。最近TVによく出るミヤゾン、どこかで見たことが、とずっと気になっていたのだが、その謎が解明。昔、秘法にいた中村宙太郎が夢の中に登場して、ミヤゾンは彼に似ていたのだ。

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