竹内銃一郎のキノG語録

突然のディープの死を糧に公演告知を。 2019.08.01

一昨日の「眠レ、巴里」の初稽古時。休憩時間にPOGメンバーの岩本から「ディープ死す」のメールが。一瞬言葉を失い、うろたえる。ディープインパクトは競馬歴40数年のわたしにとって、最強にして最愛の競走馬だった。450キロに満たない小柄な体ながら、3本脚でも負けることはあるまいと思わせたその強さ。そんな開いた口が塞がらない無敵の強さがありながら、まあ、すべての馬がそうだとは思うが、これっぽっちの偉ぶりもなく、レースが終わって間もなくすると、何事もなかったかのような表情でスイスイと馬場を走る姿がなんともチャーミングで。

今年の1月だか2月だか、体調不良のためディープの今年の種付け中止のニュースを聞いてはいたが、まさかこんなことになるとは。稽古を終え、家に帰ってネットを見ると、頸椎を骨折し、その手術は成功してその翌日は元気でピンピンしてたのに、その翌日に体調が急変、立つことさえ出来ないので、牧場関係者は安楽死を決めたらしい。生死を隔てる壁を軽々と飛び越えて死に赴いたディープ。そんな通常の理解を超えた今回の死はいかにもディープらしく、安楽死という最終形もまたいかにもディープにふさわしく、だって、あいつが痛み・苦しみに七転八倒する姿なんて、わたしは想像さえしたしたくないのだ。哀しいけれどこれはこれでよかったなあと思ったのだったが、続いて目にした、馬主だった金子真人氏の、「ディープの死を知らされて涙が止まらない」というコメントに、わたしも思わずもらい泣き。そして、氏の経歴をとウィキを開いてまた驚く。なんと誕生日が、18年前に亡くなったわたしの弟・栄治と同じ、3月25日だったのだ。ああ、あと二週間でお盆だ。

今日から8月。この2か月弱は週2で「今は昔、~」のみの稽古に終始したが、今月から、日曜以外は毎日二本のどちらかの稽古を予定、さあ、死闘開始だ。わたしは2本の演出と出演1本。この一週間の、まるで電子レンジの中にいるような暑さを考えると、本番までからだ持つかなと不安いっぱいだが、ディープの死を糧に、頑張レルーヤ!

数日前からこのサイトのNEWS欄に、キノG-7・10月公演のチラシが掲載されています。そこにも書いていますが、一週間後の8日(木)より、チケット前売り予約受付が開始されます。予約方法等の公演に関する情報・詳細は、キノG-7公式サイトを開いて確認して下さい。また、正式に決定したら、キノG-7公式サイト、及び、このサイト・ブログでもお知らせしますが、稽古を公開致します。人数は限られますが、興味をお持ちの方はぜひご連絡下さい。

 

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