竹内銃一郎のキノG語録

若冲展にあやかりたいなあ。 本日「或いは魂の止まり木」稽古初日2016.05.09

先週金曜日。先月半ば頃から東京都美術館で開かれている「若冲展」に出かける。NHKの、これでもかとばかり執拗に繰り出す宣伝番組が鬱陶しく、また、交通費2万強を払ってまで、なんで大勢の客にもまれながら絵なんぞ見なきゃいけないのかとも思っていたが。いきなり降ってわいたように、わたしに残された時間はもうそんなにないのだということに気づき、これを逃したら、このレベルの若冲展は二度と見られないと気が逸ったのだ。

覚悟はしていたが、館内に入るまでの待ち時間が約80分! せっかちなわたしの我慢の限度をはるかに超えていたが、自らに辛抱辛抱と言い聞かせ。ようやく中に入れたと思ったら、当然のことながら、ラッシュアワーの電車内を思わせる混みよう。案内係の女性が必死に、「前の方は止まらず動いて下さい」と叫んでいるのに、前にしゃしゃり出る輩はきまって図々しいので、あれこれ言われる筋合いはないとばかりに、絵の前で動かない。普段は温厚でなるわたしだが、たまらず、「動けよ、前のヤツ!」と怒鳴ってしまった。すべてを見終わった頃にはへろへろ。万歩計は1万5千に達していた。しかし、心地よい疲れ。宮内庁が管理していて表に出ることが稀な「動植綵絵」30幅。画集では見ていたが、間近で見るナマの凄さに圧倒される。入場料は高齢者優遇で、なんと千円ポッキリ。ありがたやありがたや。

翌日には京都に帰って、松本、水沼の両君と一杯。癌の疑いがはれた松本くんの快気祝い。ま、一応の名目以上ではなかったのだけれど。久しぶりに心地よく酩酊。日曜は半ば義務のように、どうせまた負けるんでしょと思いながら競馬。しかしこれが! 久しぶりの大勝利で、先月の負け分を一気に取り戻す。う~ん。あれもこれもうまく回っているような、回り過ぎているような …

さあ、今日から「或いは魂の止まり木」の稽古だ。こちらもうまくいきますように。

ただいまチケット発売中。おもとめになりたい方は下記まで。よろしくお願いします。

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