竹内銃一郎のキノG語録

あれもこれもコロナと暑さのせいかしら? ク、ク、苦しい。2020.08.12

今朝は5時15分に家を出て、鴨川沿いの道を荒神橋まで行き7時過ぎに家に帰る。遊歩道はいま大変なことになっている。そこかしこにミミズの死骸が転がっているのだ。とりわけ四条大橋下の前後のところには、5mに20~30匹ほどの割合で、干からびたのが永遠の眠りについていて、凄く気持ちワルッ。今日出かけた散髪屋のなんでも知ってるマスターにこの話をすると、「ミミズは普通、雨が降ると土の中から顔を出すんですけどねえ」と、怪訝な物言いで答える。わたしは土の中が暑すぎてたまらず外に出てきて、移動中にあまりの暑さに疲れて、動けなくなって、干からびたのでは? と思っているのだが。

「竹内銃一郎集成」に所収予定の、「SF・大畳談」のデータ化終了。この作品の主人公は、佐藤一郎という、東大入学を目指す浪人5年生。早朝に起きて、日米戦争が始まる前の1935年から終戦の45年までの主な出来事を声に出して暗記の確認をしていると、次々見知らぬ男がやって来て、彼らによって殺人事件の犯人に仕立て上げられ、しかし、そうはさせじと …というストーリだが、登場人物の名前が、クラーク・ケント、ポパイ、ブルート、(遠山の)金さん、そして前述の佐藤一郎は、座頭市を自称し、彼が殺したとされる女性は、クラークの元・妻で、名前はたみ子というのだが、妻を愛しすぎたクラークは、妻の名前は「タ、たみ子」としか言えず、作品のタイトルはこの「タ、たみ子=畳」からきているという、相当馬鹿馬鹿しい戯曲である。

データ化の前にザッと読んだのだが、その馬鹿馬鹿しさが尋常ではなく、なんて面白い! と思ったのだが、いざ、データ化を始めてみると、調子に乗り過ぎた余計な台詞が多く、その削除に時間がかかって …。もうひとつ、今では差別語とされている、「めくら」「気違い」が複数回使われていて、これ等の語の代わりを捻りだすのに少なからずの時間がかかってしまったのだった。時間がかかったのにはもうひとつ理由があって。それは使用しているPCがどうもおかしいのだ。以前から、メールを書いてる際、頭文字がgあるいはhの言葉を入れようとすると、時々、ピョン(?)と文章すべてが消えてしまうのだ。これはなぜかメールだけで起きることだが、しかし、このブログを書いてる時も、gや hを入れると文章は消えないけれど、止まってしまうことがしばしば。この事故(?)が、戯曲のデータ化でも頻繁に起きていて(以前はなかった)、文章すべてが消えたことはないが、数行、あるいは1頁分が急になくなってしまったのだ。そうだ、PCの悪戯はまだあった。漢字の転換が、以前には考えられないほど<異様>になっているのだ。この文章を書いてる時も、「きちがい」が「基地外」だの「吉外」だのとなって、とうとう「き」と「ちがい」を分けて打ってやっと「気違い」が完成、あるいは、「調子に乗り過ぎた」が「長姉に乗り過ぎた」と出てきてビックリ! 「気違い」は差別語として一般使用が避けられているためかもしれないが、「長姉」は? ひょっとして最近頻発してるの? 「長姉の乗り過ぎ」が。

 

 

 

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