竹内銃一郎のキノG語録

黒木(和雄)さんのドキュメンタリー映画、現在撮影中!2015.04.13

去年から一日に1時間ほど、走ったり歩いたりしていたが、その実態は歩いたり歩いたりと言ってよいものだった。それを今年に入ってから、日々、少しづつ走る量を増やしていって、1月の終わり頃から、100米、200米、500米、1000米のタイムを計るように。驚いたことにこれが! 走るたびに大幅な記録更新。このまま続けたら次のオリンピックに出場出来るかも? と思っていたら、先月半ば過ぎくらいからか。雨降りが続き、晴れた日は晴れた日で花粉が舞い散り。というわけで、いまはやむなくトレーニング中断状態。

今日も雨降りだ。風も強く、サ、寒い。朝10時から撮影アリ。8時に起きて、JRの円町駅から徒歩15分のところにある大雄寺まで出かける。あ、わたしは撮るひとではなく、撮られるひとで。

今年は映画監督の黒木和雄さんが亡くなられて10年目。そのためだろう、この夏に岩波ホールで氏の戦争4部作が連続上映されるという。それに合わせて、長く黒木さんの助監督をつとめられた後藤(幸一)氏が、黒木さんのドキュメンタリーを撮るということになり、わたしは、上記4部作の一本「TOMORROW/明日」のシナリオ執筆者のひとりということで、ちょっとお話を、というわけで。

大雄寺には、山中貞雄(戦前の映画監督)の墓がある。その昔、この山中をモデルにした映画を黒木さんが企画し、わたしがシナリオを書き、ここへは一緒に墓参りにも来たことがあって、だから撮影場所に選ばれたのだろう。

黒木さんと仕事をしていた時期は、おそらく1980年代の初めから90年半ばくらいまで。もともとわたしは過ぎたことは忘れる主義で、更には、寄る年波も手伝って、そんな20年以上も前のことなどほとんど覚えていない。でも、問われればうっすらではあるがあれこれと当時の記憶が甦るもので、一時間ほどのインタヴューをなんとか乗り切る。映画は前述の黒木映画特集の前後に公開予定らしく、だから、遅くとも来月中には撮影を終えねばならないとか。編集が大変そうだ。わたしは何分映っていることになるのだろう?

撮影を終えてからの雑談が楽しく、後藤氏の、黒木さん(とその周辺にいた人々)に関する裏話には相当笑った。いま、その中のひとつ二つをご披露したい誘惑にかられているが、いくら罰当たりなわたしでも、それは出来ない。

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