竹内銃一郎のキノG語録

動的平衡? 福岡伸一「生物と無生物のあいだ」ようやく読了。2010.09.02

福岡伸一「生物と無生物のあいだ」ようやく読了。
分子生物学の研究者である筆者が、水先案内人、時には探偵モドキにもなって、病原体、ウィルス、DNA等々の発見の苦闘の歴史が綴られている。
最初はなじみのない固有名詞や、専門用語が連発されてアタマが痛くなったが、少しすると慣れて、なるほどなるほどとうなづきの回数が増える。ま、知らなかったこと、あやふやにしか理解していなかったことを、新たに知ることは、当然のことながら、ま、楽しいわけです。
生命とは、「自己複製するシステム」であり、「動的平衡にある流れ」である。なるほどですね。
詳細に記すとわたしの理解のボロが出るのでやめますが、生命(体)を維持し、その秩序が守られるためには、絶え間なく壊されなければならない、と。それが、「動的平衡にある流れ」の中身で、これは、国、家族、劇団のような集団も同じことがいえるのではないかと思い、わたしはなるほどとうなづいたわけです。

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