竹内銃一郎のキノG語録

明日が「明るい日」になりますように2021.05.03

新コロ感染者数の上昇、なかなか止まらず。この一か月、週末は決まって雨模様で、晴れてはいても吹く風に勢いがあって寒いのなんの。そうだ、昨日の早朝、宮城県で震度5強の地震が。おまけに(?)、競馬馬券まったく当たらず、わたしのPOG所有馬で、オークス、ダービーへの出走を願ったジェニーアムレット(牝)もアランデル(牡)も、フローラルS、青葉賞でそれぞれ惨敗でアウト。他のPOGメンバーはみな、G1出走馬を所有しているのに、一昨年、昨年に続いて、わたしだけが出走馬ゼロ。あああ⤵
先月の22日から始まった「恋愛日記~」の稽古は、以前にも書いたように京都芸術センターが閉鎖されたため、あちこちと場所を変えながら、週3日のペースで進めている。さっきツイートしたのだが、今回は稽古風景をカメラで撮り、それを撮影者の岩切さんが60分ほどに編集して、YouTubeで見られることにしている。一回分150円也。
画面は二つのカットで構成されている。その7~8割は、稽古を見ているわたしの顔のアップが占めていて、残りの2~3割は、別のカメラが出演者たちの動きをロングでとらえている。つまり、今回の芝居の内容の紹介をするものではなく、わたしの演出法、俳優たちに投げかけるわたしの言葉を前面に押し出したものなのである。
今回の10人の出演者の中で、これまでわたしの芝居に出演したことがある俳優は、20数年来の盟友(?)武田さん、DRY BONESの劇団員だった若尾さん、近大の教え子・小石くん、それから「さいごのきゅうか」に出てもらった岡田さん、本多さんの5人で、残りの5人には、別にわたしの演出法は特別のものではないのだが、少なからずの戸惑いがあるはずだ。彼らの戸惑いぶりが映像に垣間見えて、それがわたしには面白い(マスクでわたしの顔が隠されているのが有難や)。なんとか無事公演にこぎつけられたらと思わずにいられない。
ずいぶん前に録画していた映画「だれもが愛しいチャンピオン」を見る。プロのバスケのコーチが、アレコレあって、知的障碍者たちのチームを指導することになり、最初はまったくヤル気のなかった彼だったが、チームの全国大会への出場を切っ掛けに、メンバーもそして彼も俄然その気になって ……というお話。コーチと彼の奥さんとの面倒な関係、ド下手だったはずのチームが次々に勝利して、等々、話の作り自体に驚きも新鮮さもないのだが、知的障碍者たちの芝居がなんとも楽しく。最初はその容貌、動き等々から、彼らは本物の障碍者だと思ってみていたが、しかし、それにしては誰もが見事な芝居っぷりで、これは容貌的に障碍者を思わせる熟練の俳優やお笑い芸人たちを集めたのだと確信。が、念のために見終わってネットで調べてみたら、実はやっぱり<本物のひとたち>で。いやあ、彼らレベルのお笑い芸人が、現在のこの国にはたしてどれほどいるのと考えると ……。

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