竹内銃一郎のキノG語録

驚いて開いた口を終わっても閉じさせてくれなかった傑作! 「ドリームランド」を見る。2022.03.05

3日、朝の9時から夕方6時までマンションの水道が止まるというので、奥さんの誘いに応じて中之島美術館の開館記念「Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり― 」に出かける。コロナ感染者がなかなか減らない大阪だから、そんなにひとは集まらないだろうと思いきや、チケットを買う人々の長蛇の列が出来ていて驚く。モジリアニ、ダリ、マルグリット、それに、戯曲のモデルにしたことがある佐伯祐三等の絵が並ぶというので、それなりの期待感を抱えて出かけたのだが、さほどのことはなく😒。が、往復の電車の中で、10日ほど前から読んでいた夏目漱石の「彼岸過前」をやっと読み終えることが出来た。話自体に心惹かれることはないのだが、大半が登場人物たちの話し言葉で書かれていて、その言葉選びが相当に面白く楽しく😍
昨日の午前中、久しぶりに北野天満宮に出かけ、今週の競馬をよろしくとお賽銭5円を投げ入れたが、その結果はいかに? 午後は、4月1日から始まる「モナ美」の稽古に備えてそろそろ劇中に流す音楽を決めねばと、20枚ほどLPを聴く。そして、夜。ちょっと溜まりすぎてる映画の録画を2本3本、それぞれ最初の5~10分を見て消したのだが、その後、思いもよらぬ傑作に出くわす😍😍😍
それは「ドリームランド」と言って、監督はこの映画を撮りあげた2019年にはまだ20代だっららしいマイルズ・ジョリス=ペイラフィットで、現在アメリカでは評価の高いマーゴット・ロビーが本作の製作を担当し主役を演じている。と書いてはいるが、まだ30歳前後らしいこの若い二人のことをわたしはまったく知らない。だから、なぜこれを録画したのか自分でもまったく分からないし、だからそのことがショックに近い感動を呼び起こしたのかも? それにしても。ウエブでこの映画の評価を見てみたら、な、なんと5点満点の2点などというのが幾つもあって⁈ この手の御仁はいったいどういう映画を高評価しているのか、分らん。以下はこの映画のWikに書かれていた作品評価。
本作に対する批評家の評価は平凡なものに留まっている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには58件のレビューがあり、批評家支持率は60%、平均点は10点満点で5.8点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「『ドリームランド』のストーリーはどうにも締まりがない。しかし、主演のマーゴット・ロビーの好演がその欠点を相殺している。」となっている。しょーもな😘 わたしは妹役の女の子にビックリしたのだが。上手いのなんの。
この映画は、女性のモノローグで始まり同じ女性のモノローグで終わる。彼女の名はフィービーと言い、彼女の父親違いの兄=ユージンと、彼らが住む町の銀行を襲って人も殺した女性・マリソンの、出会いと行く末を物語の核としている。語られる時間はおそらく一週間から10日くらいかと思われる。この時、フィービーの年齢は10歳前後で、兄のユージンは17歳、彼と最終的に恋に落ちるマリリンは22,3歳? 
長くなったから今回は、映画の最後にフィービーによって語られる、長めのモノローグを書いて終わることにする。
(兄を)捜そうとしたことは一度もない。そもそも父親が違う。兄を見たのはこれが最後、その後の消息は分からない。でも、ユージンの思い出は生き続ける。実父から兄へ、そして兄から私に引き継がれた喪失感を基に私は語る。最後に兄を見たのは、20年前の1935年4月16日。一年ぶりに雨が降った。兄が探し物を見つけた”しるし”かもしれない。

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