竹内銃一郎のキノG語録

これは、1年で砂塵に14回も襲われた地での物語 「ドリームランド」②2022.03.07

寒さがぶり返した今日。少しづつではあるが減り続けている京都の新コロ感染者数が、一週間~10日後にはまたズドンと増えるかもしれない。yadayada😒
昨日はまたわが身にちょっとした事件が。数カ月前からスキャンが出来なくなって、時々その治療を図っているのだがままならず、まあ、いいかと諦めていたところにもってきて、昨日、4月から始まる「モナ美」の稽古に備え、そろそろ台本をプリントしないと、と思ってやろうとしたら、これがなぜか出来ない😵‍💫2,3時間かかってやっとこっちの方は出来るようになったのだが、ひょっとしてこれ、新コロ蔓延のせいかも? なんて思ったりした。
今回も前回に続いて、「ドリームランド」について書くつもりだが、この映画の世間の評価があまりに低いと、Wikにあったデータを引用したのだが、ふと、数回前に触れた、笑いと驚きが見事に絡み合った傑作「BORN/バーン」はどうだったんだろうとWikを見たら、次のようなことが書かれてあった。
 本作に対する批評家の評価は平凡なものに留まっている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには13件のレビューがあり、批評家支持率は54%、平均点は10点満点で6.6点となっている[11]。また、Metacriticには4件のレビューがあり、加重平均値は50/100となっている[12]。
やっぱりだ。わたしの評価がこれほど違うのは、残念というよりむしろ快い。な~んて話は脇に置き。
前回書いたように、妹=フィービーのモノローグとともに映画は始まる。「ビズマークにやって来た人々の中に、ジョンとオリビア、そしてユージンがやって来た。一家は期待を胸に草原地帯に移住した。だけど、そこは完全な荒地だった。人々は雨が降ると信じて暮らし始めた。でも、ジョンだけは違った。」以上が冒頭のモノローグの最初の部分だが、この時の画面には、緑色の草がどこにも見当たらない広大な砂地、そこに呆然と立つ人々の後ろ姿、強風に煽られ猛然と吹きまくる砂嵐等々、ここが生きていくのに困難この上ない地であることが明らかになる映像が続く。ジョンがいなくなって一年後、母のオリビアはユージンのことを思い、農業をしながら(バイトの?)保安官もやってる男と結婚するが、5,6歳のユージンはジョンが住む<楽園>から送られてきた絵葉書を嬉しそうに見ている。「1年で14回の砂塵に襲われて …」というフィービーのモノローグ、そして、あっと言う間に10年以上の時間が経過して、広い道路を物凄いスピードで走る車が映り、そこには、銀行強盗として指名手配を受けている女性=アリソンと彼女の相棒の男が乗っていて、次には、彼らがこの町の銀行を襲ったカットが入って …。ここまで約5分だが、にもかかわらず、これから誰がなにをしてどうなるのかと、ワクワクさせられる、こんなに胸躍る始まりを持つ映画はそんなにないはずだ。(続く)

一覧