竹内銃一郎のキノG語録

雨降って地固まったらいいな。幾つかの報告。2022.04.24

今日は朝からシトシトと雨が降り、競馬場は阪神・府中・福島いずれも昼過ぎから稍重。昔から重馬場得意のわたしである、穴を狙って10数レースの馬券を買ったのだが、どれもカスリもせず。ああ、あ、今日も負けかいと思いながら阪神の最終レース。人気馬2頭に、馬体上々に見えた単勝40倍ほどの人気薄馬を絡めて3連単・3連複を買ったら、これがなんと、人気薄の馬が2着に入って配当136,000円‼️ いやあ、久しぶりの快勝でウハウハ🤪🤪🤪。
夜。録画した映画「デッドマン・ウォーキング」(1995 監督ティム・ロビンス)を見る。年長の知り合いと共に若い男女を犯した挙句に殺害し、死刑間近となった男を(年長者は無期懲役に)、死刑に反対する尼僧が彼を助けるべく手を尽くすのだが …というお話。社会問題をテーマとするこの手の作品は、わたしの好みではないのだが、本作で映画祭の演技賞を受賞した、死刑囚を演じるショーン・ペン、尼僧を演じるスーザン・サランドンの演技が素晴らしいのは言うまでもないが、さらに、被害者の両親や、尼僧の家族、同僚、警察等々、みな「本物?」と思わせるほどにお上手で、そのことに驚く。これまで繰り返し書いてきたことだが、現在の日本にはこの映画の出演者たちのような俳優は、おそらく片手の指の数ほどもいない。この映画の人々みな、自分以外の誰かが語るのを、黙って聞いている体・表情がなんとも豊かなのである。
一昨日の金曜日、「モナ美」の初の通し稽古を実施。全8シーンのうちの幾つかが思っていたよりも仕上がっていたので、少しホッとする。やれやれ。100点満点の65点くらいだったか。しかし、気になるのは、上記のこと、つまり、台詞の言い方に神経を使うわりには、何度わたしが注意をしても、最初の音を大きくかまして、言葉を重ねるに従って声が小さくなってしまうのだ。更には、立っている時の体・手足をどうするか、移動の速度、振り返ったり立ち止まったりするタイミング等々には、なかなか意識が向けられない。
本番まで残り3週間強。諦めずに演技の基礎にあたる事柄を繰り返し彼らに伝えねば。もちろん、これは作品の完成度を目指すということもあるのだが、それより、まだ若い彼らに演技の本当の楽しさを実感してもらい、一年でも長く俳優業を続けてほしいと思っているからなのだ。

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