このところの早朝に触れた3本の映画の紹介2022.07.31
やっぱり歳のせいかな。灼熱地獄と思しきこの時期になると、ここ数年は朝の5~6時に起きて、一日10キロ歩く決まりを守るべく、鴨川沿いの遊歩道を歩いていたのだが、今年はそれが出来ない。それで、朝から録画した映画を見ているのだが、驚くべきことに(?)、その存在さえ知らなかった傑作に連日出くわしているのだ。この数日に限っても、①「ドライビングMissデイジー」、②「PITY ある不幸な男」、そして今朝見た③「おみおくりの作法」。
①は、1990年に日本で公開された(らしい)アメリカ映画で、主演はジェシカ・タンディ、モーガン・フリーマンと高名な名優なのだが、監督のブルース・ペレスフィールドはまったく知らなかった。ジェシカは夫を亡くし、一人息子は夫の会社を引き継いで家を出ている。ある日、ひとり住まいの彼女のところにM・フリーマンが彼女の車の運転手として雇われる。そして …。ストーリーはWik等で確認していただくとして。車を仲介にしたふたりの関係が、時間とともに密になっていくところがスリリング👻笑えて泣けて、心温まる映画だ。
②は、2021年公開のギリシャ映画近作。主人公は弁護士でいまは中学生(?)の息子とふたり暮らし。妻は交通事故にあって長く病院のベッドに身動きもせずに横たわっているのだ。もちろん、口もきかない。毎日のようにケーキ等の食い物を運んでくれる同じマンションの女性等、主人公の周囲の人々はみな同情とあわれみを投げかけていたのだが、物語が後半にさしかかった頃、あろうことか、いつ亡くなるかと思われた奥さんが突然元気になって、そこから話はとんでもない方向へ …。それにしても、主人公の男はおかしい。毎日のように家でピアノを弾いている息子がある日、あまりに明るすぎる曲を弾いているのを厳しい口調でたしなめ、お前はこういう曲を弾かねばと言って、彼は自作の歌を歌うのだが、それは、妻が死んだら世の中の千人も殺してやるぞ、というようなとんでもない歌詞で …。監督は、わたしの大好きなギリシャ映画「ロブスター」(監督アルゴス・ランティモス)の脚本を書いたエフティミス・フィリップだから、面白いのは当たり前ですな😉
③は、今朝見たのだが、かなりのショックを受ける。主人公は、44歳の役所で働く男。仕事は、引き取りてがいない孤独な死者の世話をしている。具体的には、死者の家族・知り合いを調べ、葬式への参列を促すのだが、それを拒否された場合は、彼が死者を悔やむ言葉を書いて、死者を見送る牧師にそれを読んでもらい、そのバックに流す曲の選択も彼がして、もちろん(?)、式の参列者は彼ひとり。規定の月日をこえても死者の骨の受け取り手が現れない場合は、粉状になったその骨を彼が …
というようなことが営々と続く中で、思わぬ出会いがあって …。本作について書きたいことはまだあるが、それは次回に。ふう😔